調剤薬局

経験談「私の調剤薬局M&Aジャーニー」~第七章~

薬を取り出す男性医師

父から後を継いだ二代目経営者のM&Aの話

第七章「関係者告知」

第一章では、父からの引き継ぎのない事業承継、第二章では、2代目としての薬局経営の苦悩とM&Aとの出会い、第三章では、経営の選択肢について、第四章では、価値算定について、第五章では、TOP面談について、第六章では、デューデリジェンスについて書かせて頂きました。

次は「関係者告知」です。

調剤薬局のM&Aにおける「関係者告知」とは、主に

①主要医療機関への告知
②従業員への告知

となります。告知はまず譲渡側から行い、別途改めて譲受側を紹介する様な流れとなります。

特に「①主要医療機関への告知」は、最終契約書に記載される停止条件の一つとして、処方元から今回の譲渡を承諾頂くことが多くの場合記載されます。つまり処方元から承諾がない限り成約までに至らないのです。

※停止条件とは、譲渡側と譲受側であらかじめ定めた条件を成就すれば、契約の効力が発生する条件のことです。

この「①主要医療機関への告知」は多くの場合で譲渡側において、頭を抱えるほど悩ましい大きな壁となります。私自身もそうでした。

調剤薬局は、多くの場合が処方元との関係が強く、様々な関わり方をしています。
その歴史や関係性の中で譲渡するということは、後ろめたさを感じざるを得ません。

ただ一方で、それほどM&Aが譲渡側にとって大きな決意の表れであり、対する譲受側にとって大きな責任を伴うことなのです。

私の場合は、震えるほど緊張しましたし、感情もたくさん出ました。
そして処方元においてはまさに青天の霹靂です。

「なんでもっと早く相談しないんだ」「よく知らない相手となんて出来ない」など相手にとっても突然の告知でお叱りの感情を頂きました。ただ、自分自身の気持ちとここまでに至った経緯をしっかりお伝えすることしか出来ませんでした。

特に処方元からすれば良く分からない相手に対する不安がとても大きいはずです。私も譲受側法人と会って頂き、その不安を解消して頂くことで、ご承諾頂くことが出来ました。

何より大切なのは、これまで共に歩んで頂いた事に対する「感謝」です。
この「感謝」をお伝えして、更に自身の気持ちと考えを伝えるのです。

※我々の様なM&Aアドバイザーは基本的に告知の場には同席することはありませんが、弊社はご希望があれば同席もさせて頂きます。またこれまでの経験から告知に関するアドバイスも当然ながらさせて頂き、最大限のフォローをさせて頂きます。

①主要医療機関への告知でお伝えするべきこと

・薬局に関わる全ての人の最大級の幸福を追求した決断であること
・現実的な選択肢であること
・現状よりも良くなることを繰り返しお伝えすること

詳細は省きますが、この上記3点を自分自身の言葉で、「感謝」と共にお伝えすることが大切です。

次は、「②従業員への告知」です。

告知は、全体に向けてのお昼休みのタイミングか、個別個別に面談する方法など様々です。

私はお昼休みと営業終了後で二日に分けて告知を実施しました。

従業員の皆様においても、もちろん「感謝」は大切ですが、各従業員それぞれが自身の待遇や働き方がどう変わるのか具体的な不安が次々と出てきます。その不安を一つずつ払拭していくことが重要です。

ご自身がその不安(質問)を取りまとめて仲介アドバイザーに報告することも必要ですし、
それを踏まえて譲受側には従業員それぞれとの面談もして頂くことが理想です。

②従業員への告知でお伝えするべきこと

・薬局に関わる全ての人の最大級の幸福を追求した決断であること
・「変わらない」ことを伝える
・「よくなること(メリット)」を伝える

こちらも詳細は省きますが、この上記3点をお伝えし、不安を払拭する対応を心がけることが大切です。

 

関係者告知は上記①②の他にも、取引先などそれ以外の関係者への告知も然るべきタイミングで必要になります。

処方元への伝え方、職員のフォロー、その他の関係者への対応など、短期間で様々な対応が必要になります。

その部分に関しては、弊社アドバイザーにご相談下さい。
不安な点など含めて情報が多ければ多いほど、これまでの事例などから最適なサポートのご提案に努めます。

最後のステップは「クロージング」です。
これまでのM&Aジャーニーの終着点であり、譲渡側と譲受側が共に目指していたゴールです。

 

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第八章に続く

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