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“無形資産”を担保とする融資実現の流れ

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先日、政府は土地や建物といった不動産などの有形資産だけでなく、企業がもつ独自の技術や取引実績といった無形資産を含めた事業全体を担保として、金融機関から借り入れができるように、新法の制定を目指す方針であるという報道がなされました。
医療・介護業界においての無形資産の対象や、どういう変化がみられるのかについてご紹介いたします。

アフターコロナの経済活性に向けて

無形資産を含めた事業全体を担保にすることにより、最新のIT技術を有するベンチャー企業や、地域に根付いた老舗商店等の中小企業が、金融機関から融資を受ける際に「土地」「建物」「設備」などといった形のある有形資産を持っていなくても、「特許」「ブランド」「顧客との取引実績」などといった優れた無形資産を有していれば、資金調達をしやすくなることが予測されます。
金融機関においても、有形資産と無形資産をあわせて企業を総合的に評価することで、融資先企業に対し、柔軟に対応することができます。
新法では無形資産と有形資産を組み合わせた事業資産全体を「事業成長担保」と定義付けされる予定です。

今回の方針は政府が掲げる「新しい資本主義の実行計画」に付随するもので、来年の国会への法案提出を目指していますが、タイミングとしてはまさにアフターコロナの日本経済を活性化させる一助になるとも考えられます。

医療・介護業界において対象となる無形資産とは

医療・介護業界に当てはめた場合に、実際にどのような”無形資産”が担保として評価されるのかは、金融機関の判断に委ねられるかと思いますが、
・先進的な医療ロボットを扱う医師の技術
・多くの看護師と利用者を抱える訪問看護ステーション
・介護付き有料老人ホームなどの特定施設の運営実績
などといった、これまでは担保にならなかったものが該当する可能性があります。

M&Aをご相談いただくお客様の価値観にも変化が……!?

今回の報道に関わらず、お客様から弊社へよせられるご相談内容から、有形資産や無形資産に関する価値観の変化を感じることは多々ありました。

例えば、地方都市で介護事業を運営するご年配の譲渡希望のお客様から、
『施設は国道沿いに面していて、築10年以上ではあるが鉄筋コンクリートなのでしっかりした建物である。だからかなりの価値はあるはずだ』
などというご意見をいただくことがあります。

一方で、事業を譲り受けたい若いお客様からは、
『不動産は決して立派な建物である必要はないし賃貸でもいい。それよりも、従業員さんの採用がしやすいとか、医療機関、ケアマネさんからの紹介ルートが豊富とかそういう点を重視したい』
といったご要望を多くいただきます。

こういったお客様の声一つを取っても、以前は不動産等の有形資産が重視されていたのに対し、近年は必ずしも価値観がそうではないことがわかります。
事業承継のお手伝いをさせていただいている私たちも、お客様の価値観や時代の変化に適切に対応しながら、最適解を提案できる存在であり続けたいと思います。