調剤薬局の経営難を乗り切るためにはどうすべきか

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    青木 祐二
  • 関東地区の調剤薬局事業を担当するM&Aディレクター。 座右の銘は「成功の反対は失敗ではなく、何もやらないこと」。

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高齢化社会を迎える一方で、現役世代の社会保障費負担にも限界が迫り、調剤報酬の抑制が図られています。

その結果、苦しい経営を余儀なくされる調剤薬局も少なくありません。

しかし調剤薬局業界は、他業界に比べ大手企業が中小事業者を買収するケースも多い業界です。

後継者問題や経営難でお悩みの際は、M&Aによる企業売却も問題解決の有力な選択肢となります。

調剤薬局の経営が苦しくなる理由

調剤薬局の経営が苦しくなる理由

調剤薬局が得る収入は調剤報酬となりますが、調剤報酬は税金及び保険料から出されています。

高齢化社会の到来により、医療・介護・年金等の社会保障費が膨らんでおり、政府は社会保障費の伸びの抑制政策を採っています。

実際に厚生労働省がまとめた調剤医療費の推移で見ると、調剤費用は2015年度7.9兆円がピークとなり2016年度7.5兆円、2017年度7.7兆円、2018年度7.5兆円、2019年度7.7兆円と2015年度比で減少しています。

しかし調剤費の国庫負担が減少する一方で、調剤薬局の主要顧客である高齢者の人口は増加しており、調剤薬局は過去以上の業務量を行わなければ収益の維持が出来ない計算です。

既に現役世代による社会保障費負担が限界に近いといわれる一方で高齢者人口は増加していることが、調剤薬局の経営を苦しくしている最大の理由といえるでしょう。

【参考記事】
厚生労働省「200709 R1年度 調剤医療費の動向_プレスリリース」
https://www.mhlw.go.jp/topics/medias/year/19/dl/gaiyo_data.pdf

調剤薬局業界の現状について

高齢者人口の増加による患者数の増加はあるものの、国庫負担の調剤医療費は既にピークアウトしていることから、調剤薬局業界は過渡期にあります。

調剤薬局は他の業界に比べて中小事業者の多い業界であり、売上高上位10社の業界全体売上高に占める割合は十数%に留まります。

また政府の社会保障費抑制方針を受け新規開業数は減少しており、先行きの不透明さを受けて廃業を決意する中小の調剤薬局事業者も増加しています。

経営難の調剤薬局にM&Aがおすすめな理由

今後も社会保障費の大幅な伸びが難しい一方で高齢者人口の増加が確実視されており、経営難に陥る中小調剤薬局の増加が予想されます。

その中で経営難の調剤薬局及び経営難が見込まれる調剤薬局には、下記理由からM&Aでの企業売却が選択肢としておすすめできます。

  • 後継者問題が解決できる
  • 人材が確保できる
  • 閉局を回避することができる

後継者問題が解決できる

中小の調剤薬局では事業の継続には問題ないものの、適切な後継者がおらず廃業を選ばざるを得ない中小事業者も存在します。

M&Aにより大手企業などに企業売却を行うことで、後継者問題の解決が可能です。

また調剤薬局業界では大手企業が中小事業者を買収することも珍しくありません。

よって中小の調剤薬局であっても、M&Aの活用が後継者問題の解決方法となりえます。

人材が確保できる

中小の調剤薬局では人材採用が簡単ではありません。

しかしM&Aにより大手の傘下入りすることで、人材採用をスムーズに行うことができます。

大手調剤薬局は新卒採用を積極的に行っており、毎年確実に人材確保が行われていることから、傘下入りした調剤薬局に対し人材の派遣が可能です。

また大手の傘下入りすることで人材の採用は本部の管轄となるため、本業に専念することもできます。

閉局を回避することができる

中小の調剤薬局では経営者に健康問題などが生じれば、事業存続が危うくなります。

中小の調剤薬局の経営者にも高齢化問題が迫っており、経営者の健康問題は事業存続に直結します。

中小の調剤薬局の閉鎖には様々な理由がありますが、M&Aにより大手企業などに事業売却を行うことで、閉鎖を回避して継続的な営業が可能です。

また、薬局を継続させることで地域医療を存続させることができるという面でも、重要な点だと言えるでしょう。

調剤薬局がM&Aを成功させるには

経営難の調剤薬局にM&Aがおすすめな理由

後継者問題解決に有効なM&Aでの事業売却ですが、成功するための代表的なポイントとして、下記2点があげられます。

  • タイミングを間違わない
  • 優良なM&A業者を選ぶ

タイミングを間違わない

M&Aは不動産の売買に似ており、タイミングが重要です。

タイミングが合わなければ優良な売却先に恵まれませんし、またいくら優良な売却先候補との出会いがあっても、双方の判断の遅れにより売却が流れるケースもあります。

特に売却側は売却価額にこだわり売却チャンスを逃すケースが少なくありません。

しかし、売却を成功させる、という観点では、価格面を多少妥協してもタイミングを逃さない、という姿勢も必要です。

優良なM&A業者を選ぶ

大手企業で自社にM&A部門を持つケースを除けば、M&Aの実行にはプロセスをサポートするM&A業者の存在が不可欠です。

しかしM&A業者は大手や金融系そして業界特化型など様々です。

調剤薬局は小規模事業者でも大手企業が買収を行うケースが多いため、小回りの効く業界特化型のM&A業者の選択がおすすめです。

CBパートナーズは調剤薬局や介護業界などに特化したM&A業者であり、調剤薬局のM&A経験が豊富です。

調剤薬局のM&Aによる事業売却にご興味があれば、事業規模に関係なくまずはCBパートナーズにお気軽にご相談ください。

まとめ

調剤薬局がM&Aを成功させるには

高齢化社会の到来により調剤薬局は患者の増加はありながら、社会保障費の削減政策を受けて経営的に苦しい会社も少なくありません。

また多くの中小調剤薬局には経営者自身の高齢化も迫っています。

中小事業者が多数を占める調剤薬局業界では、大手による中小事業者のM&A件数が増加しています。

よって後継者問題や経営難の問題解決の手段として、M&Aでの事業売却は有力な選択肢です。

後継者問題や経営難により経営する調剤薬局の将来についてお悩みの際は、M&Aでの事業売却も選択肢として考えてはいかがでしょうか。

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