橋

岡山市を中心に県南部は比較的平野部が広く柔軟な往来ができる岡山県は、県全体の人口が減少する一方、岡山市の人口は横ばいで推移しています。
広島や神戸(兵庫県)に隣接しながらも、独自の経済圏を持つ岡山における調剤薬局業界M&A事例をご紹介します。



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  • このページの監修者
  • ディレクター
    青木 祐二
  • 関東地区の調剤薬局事業を担当するM&Aディレクター。 座右の銘は「成功の反対は失敗ではなく、何もやらないこと」。

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調剤薬局業界のM&Aの動向

既に高齢化社会に突入した日本では、経営者の高齢化問題も発生しています。特に調剤薬局業界は薬剤師自らが経営を行う中小調剤薬局が多いため、事業承継問題を抱える中小調剤薬局が増加中です。
その結果として、大手調剤薬局やドラッグストアの傘下入りする中小調剤薬局が増えています。
更なる高齢化が確実視される中で、大手調剤薬局などの傘下に入る中小調剤薬局が今後も増えると予想されます。

岡山の調剤薬局事情とは?

鳥居

岡山県の中心に位置する県庁所在地・岡山市の人口は72万人前後で安定的に推移しています。
しかし岡山県全体の人口は長く190万人台が続きましたが、2021年3月1日時点では187万人であり190万人を切りました。
岡山県全体で見ると岡山市を除く多くの市町村で人口減少が進む状態です。
よって岡山の調剤薬局事情としては、岡山市を中心とする地域では高齢化により高い調剤薬局ニーズがあり薬剤師不足の状態です。
また県北部などの地域では古くからの中小調剤薬局が存在するものの、経営者の高齢化問題に直面しています。
ただし岡山県全体で見ると、岡山市を中心に倉敷市などの南部周辺各自治体の移動は自動車で容易です。また広島や神戸から地理的に離れているため、岡山県内の薬剤師で調剤薬局の維持がなされている状態です。

調剤薬局業界におけるM&Aのメリット

相談する女性

調剤薬局業界におけるM&Aのメリットについて、買い手側及び売り手側の立場から解説いたします。

買い手側のメリット

調剤薬局市場は長く成長が続きましたが、政府の調剤医療費抑制方針もあり、これまでに比べ環境は大きく変化しています。
過去は新規出店を行えば一定の収益確保が容易であった調剤薬局も、新規出店の採算は厳しくなっています。
ただしすでに売上・利益の計上がなされている調剤薬局の買収を行うことで、手堅い事業拡大が可能です。

売り手側のメリット

中小調剤薬局で深刻化する事業承継問題について、事業売却は有効な問題の解決方法です。
特に地方では調剤薬局は地域医療の担い手としての存在感も高いため、経営者の高齢化はあっても簡単に店じまいはできません。
しかし事業売却を行うことで、調剤薬局を維持したまま経営者の引退が可能です。
また事業売却は殆どの場合で株式譲渡により行われます。よって前オーナーは、株式譲渡による譲渡代金を引退後の生活資金に充当することもできます。

M&Aの主な手法

M&Aの主な手法としては株式売却事業譲渡があります。

株式売却

M&Aは株式売却で行われることが一般的です。
株式会社は発行済み株式の過半数を取得することで企業の経営権の取得ができます。
よって大手調剤薬局などの買収側は、中小調剤薬局の前オーナーが保有する株式を買い取ることで買収を行います。
なお、上場企業などが買収される際は、金額が大きくなるため段階的に株式が売却されるケースもあります。
しかし未上場企業の場合は、一度で100%の株式売却が行われるケースがほとんどです

事業譲渡

様々な事業を手掛ける単一企業が調剤薬局事業などを売却する際は、事業譲渡でM&Aが行われます。
株式の購入のみで企業の経営権の取得はできますが、特定の事業部門のみの買収を行う場合は、事業の切り分けが必要です。
よって法的に事業の切り分け手続きを行った後に、企業ではなく事業のみを譲渡する形となります。
事業譲渡は事業の切り分け手続きが必要であり、株式譲渡に比べると一手間かかるM&A手続きです。
しかし中小調剤薬局でも単一企業で不動産管理事業などが行われている場合は、事業譲渡でM&Aが行われるケースもあります。

岡山における調剤薬局のM&A成功事例

ドライブスルー

岡山における調剤薬局のM&Aの成功事例を下記に3件取り上げました。

岡山の調剤薬局のM&A成功事例:①株式会社ウェルシアHDの事業譲受

2019年3月にドラッグストア大手のウエルシアHD(東京都)<3141>は、岡山県内にドラッグストア31店舗(うち調剤薬局12店舗)を展開する金光薬品株式会社(倉敷市)の子会社化を発表しました。 調剤薬局事業も手掛けるドラッグストア大手による地方の中堅調剤薬局の買収事例となりました。

参考URL:株式会社ソフィアHDの連結子会社による株式取得に関するお知らせ

岡山の調剤薬局のM&A成功事例:②株式会社マツモトキヨシHDによる子会社化

2010年3月マツモトキヨシHD(千葉県松戸市)<3088>は、岡山県中心にドラッグストア・調剤薬局を47店舗運営する株式会社ラブドラッグス(岡山市)の子会社化を発表しました。
ドラッグストア大手による地方中堅ドラッグストアの買収事例となりました。

参考URL:株式会社ラブドラッグズの株式取得(子会社化)に関するお知らせ

岡山の調剤薬局のM&A成功事例:③株式会社ナチュラルHDによる子会社化

2017年2月九州及び中四国中心にドラッグストアなど242店舗を展開する株式会社ナチュラルHD(福岡県朝倉市)<未上場>が、岡山県中心にドラッグストアなど146店舗を展開する株式会社ザグザグ(岡山市)の子会社化を発表しました。
地方の有力未上場ドラッグストアによる別地域の中堅ドラッグストアの買収事例となりました。

参考URL:岡山のドラッグストア・ザグザグを子会社化

M&Aを検討しているなら専門家への相談がおすすめ

相談風景

未上場企業においてもM&Aが身近になりつつあります。
しかし一言でM&Aといっても内容は様々です。
特に調剤薬局業界は買収先が同業の調剤薬局以外にも多岐に渡り、また大企業が中小調剤薬局の買収を積極的に行っている、という特徴があります。
そのような調剤薬局業界でM&Aを検討するなら、経験豊富な専門家に最初の段階から相談するのがおすすめです。
M&A実現の可能性から売却価格まで、経験に基づいて客観的なアドバイスを受けながらM&Aの手続きを進めることができます。

まとめ

広島や神戸の中間にある岡山は岡山市を中心に発展しており、国内の人口減少が進む中でも岡山市は人口を維持しています。 しかし岡山県全体では人口がすでに減少中です。
岡山の調剤薬局は岡山市を中心に都市型の調剤薬局がありながらも、県北などの地域では従来型の地域密着の調剤薬局が存在します。
平野部が広く県南部の往来は比較的柔軟にでき、また広島や神戸から離れて独自の経済圏を有する岡山において、調剤薬局業界がどのような推移を見せるのか今後の行方が注目されます。

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