快復することのないT社長の病気によって、
志半ばでご自身の医療従事者としての道を諦め、
右も左もわからないまま薬局経営を任された27歳のご子息は、
ひどく疲れた顔でいらっしゃいました。

 

T社長は43歳で大手医薬品卸を退職され、調剤薬局をはじめて14年。

新規ではじめた2店舗のクリニックマンツーマン薬局は、
処方元のドクター、患者様にも恵まれて順調に軌道に乗り、
従業員数は13名、売上も3億円を超えていました。

1年前の秋にお会いしたT社長は、辣腕を振ってハツラツとした姿が印象的で、

「社長として、従業員が満足する給料を払ってあげたいんだ。
 収益を増やすためには店舗も増やさなくちゃならないから、良い話はどんどん持って来てくれよ」

「薬剤師も必要になるから、良い人材がいたらいつでも連絡を寄越してくれ」

とよく私に直接ご相談もいただいていました。

会社を、店舗を、そして従業員を、自分の子供のように可愛がり、
会社を成長させていくことに全力だったT社長は、
きっと死ぬまで経営者として走り抜くつもりなんだろうな、と思っていましたし、
私も少しでもそんなT社長の想いにお力添えしたい、と考えていました。

 

「代表は体調を崩しております」

それから3ヵ月も経たない頃、
年末の挨拶のためにT社長の携帯電話に連絡を入れてみると、

「いま代表は体調を少し崩していますので、今後は私宛に連絡をお願いします。」

と聞き馴染みのない、
T社長よりもずっと若い男性の声が返ってきました。

よくよくお話を聞いてみると、社長のご子息でした。

(T社長からは、ご子息は県内の病院に勤めているが、
 薬剤師ではないから薬局運営にも関わらせるつもりはないんだよ、
 と聞いていたが・・・)

その後も、1カ月、2ヵ月と経ってもT社長の元気な声を聞くことはありませんでした。

とにかく気掛かりで居てもたってもいられず、私は再度ご子息に連絡を入れて、
「お見舞いに行きたい」と申し出てご自宅に伺い、
はじめてご子息にお目にかかると、失礼にも27歳にも見えないほどずっと童顔で、

ただその表情に若々しさはなく不自然なほど疲れ切っている、という印象でした。

T社長は、若年性アルツハイマーに類似した症状の、
数万人に1人が罹る指定難病になってしまい、
以前のように薬局経営に復帰することはおろか、
ご家族のこともはっきり認知しているのかどうか危うい、

という状態でした。

難病の社長と実質経営者の交代

そのため病院で医療従事者として働き、
様々な志を持ちながら医療人としての道を突き進んでいたご子息は、
T社長の病気を機に急遽ご家族から招集され、病院を退職し、臨時で経営を任されていました。

右も左も分からないなりに、
・店舗のシフト管理
・人事採用
・薬の仕入
・経理
・総務
etc…
と、T社長が一人でやっていたことの中から、
自分が分かる範囲のことをやりながら、この5か月間なんとか必死で凌いできたのです。

指定難病ということもあり、介護施設に入ることもできず、
ご子息が経営全般、T社長の奥様は未経験の経理業務に常に追われながら、
交代でT社長を大学病院に通院させる、という日々がずっと続いていたそうです。

私は意を決して、経営状況について踏み込んで尋ねましたが、
想像以上に危険な状態まで悪化していました。

「仕入れ値交渉を知りませんでした・・・」

まず薬の仕入れは、T社長が倒れられてから全て取引先卸任せになっていたため、
交渉は一切しておらず、消費税分を差し引くと薬価差益は2%あるかどうか、という状況でした。
そもそも仕入れ値交渉をいつ、どうやって行うのか、ということすら、
私がお話しするまで、全くご存知なかったそうです。

仕入れの問題は序の口です。
ご子息が直面していた壁はまだまだありました。

従業員からの信頼がありません。

不幸中の幸い、2店舗ともT社長が倒れられてから誰も退職することなく、
店舗は滞りなく回っていました。

しかし病状まで詳しく伝えていない従業員からは
「人が足りない」「休みが取れない」
といった不満がこれを機にご子息に対して爆発していました。

結局宥めることもできず、ご子息の意見も一切聞いてもらえず
言いなりのまま派遣やパートの薬剤師を増やし、
いつの間にか適正人員を軽くオーバーしてしまっていました。

当然、この数ヶ月で店舗の売上は変わりませんので、
・薬価差益減による原価高騰
・追加採用による人件費の高騰
・派遣、採用費用の増加
により、赤字経営に陥っていました。

また赤字も限度を超え、これまでの内部留保を食い潰してしまったため、
既にキャッシュフローすら回らなくなり、ご家族が毎月貸付をしているような状況でした。

普通はこのようなことになっている薬局があれば驚くことなのですが、
経営に一切関与することなく病院勤めのご子息にとっては
薬局経営はもちろん、売上・原価・粗利・販売管理費、
といった経営指標に触れる機会すらなかったわけですから、
ある意味仕方がなかったのだと思います。

そしてこれまでT社長が経営者として、孤独にこの会社を引っ張っていたのだなと実感しました。

こういったお悩みを抱えていらっしゃり、会社も、ご子息も、ご家族もボロボロの状態でした。

これまで順調に運営しても、予期していなかった出来事によって、
処方元ドクターにとっては、薬局というビジネスパートナーがいなくなり、
患者にとっては、自分の病気や健康状態を分かってくれていた薬局がなくなり、
従業員にとっては、急に職場がなくなってしまう、
ということになります。

私自身、たったの5カ月で経営が手遅れ目前まで傾いてしまうことに、改めて怖さを感じました。


しかし、このような状態からたった1ヵ月半で、すべての問題を解決することができたのです。

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