クリニック承継とは、医療機関の経営権や運営を後継者に引き継ぐことを指します。開業医には定年がないため、体力的や年齢的に厳しい状態にもかかわらず無理をして診察を続ける先生も珍しくありません。
医療業界では、地域医療存続のために、M&Aを活用した承継が増加しています。
クリニック承継には主に親族間承継と第三者承継の2つの方法があります。
親族間承継は、医療機関を家族内で引き継ぐ方法をいいます。
これは、親から子供や他の親族に経営権を引き継ぐプロセスを指しており、
家族内の信頼関係が強調される一方で、ビジネスのプロフェッショナリズムや経営スキルの確保が重要となります。
第三者承継は、医療機関を家族以外の個人や法人に引き継ぐ方法です。
例えば、他の医療従事者や医療経営の専門家、投資家、あるいは医療関連の法人が経営権を取得する場合もあります。
第三者承継の場合、専門的な経営スキルや資金力が重要と言えます。
どちらの承継方法が最適かは、個々の医療機関やご家族の状況、目的によって異なります。
クリニック承継には法的な手続きや契約が必要となるため、適切なアドバイザーの助言を得ることは欠かせないといえます。
昨今の上場企業の株価は企業や業種の業績によって二極化してきています。
実はこの事象は株式市場だけではなく、
クリニック(医院)のM&Aにおいても上場企業の株価と同じようなことが起こってきているのです。
具体的には、
小児科や耳鼻科等の国内全体で売上の減少幅が比較的大きい科目のクリニックの買い手人気が低くなっており、
安定的な売上が見込める透析や内科などに買収の人気が集まってきているように見受けられます。
ポイントは、コロナ後(After コロナ)でもこの現象が継続するかという点ですが、
市場全体の見方としては「当面の間継続する」が大半です。
とはいえ、
このような状況ながらも長年地域に根差して医療を提供することで、
患者様からの信頼を獲得しているクリニック様の経営は、診療科目問わず、変わらず順調です。
外部環境が悪くても、基盤が強いクリニック様の経営状況はそう変わることはなく、
承継開業を希望される方にとっては優良案件と見えるものが多くあります。
新規開業は、開業までに多額の資金とお金を必要としながら、
開業してからは、集患に頭を悩ませなければならないというリスクがあります。
一方で、承継開業は、引き継ぐクリニックの経営状況次第では、
新規開業よりも資金が必要になることもありますが、
時間や集患のリスクを最小限に抑えながら独立をすることが可能になります。
リスクが大きく見えることも、冷静に考えてみると、
意外とリスクが低かったりすることが往々にしてあります。
お客様にはリスクとリターンをきちんと助言することを心がけています。
このようなご時世だからこそ、承継開業での独立を相談してみませんか?