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【介護施設M&A動向】買収のメリット・デメリットや流れを徹底解説

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調剤薬局の売上グラフ

老人ホーム・介護施設のM&Aとは

「近隣のグループホームが、採用難で近隣の事業所に承継した」など、近隣の老人ホーム・介護施設のM&Aの話を聞かれる機会も増えてきたのではないでしょうか。介護業界でもM&Aは企業の成長や存続のために積極的に行われています。

老人ホーム・介護施設とは

老人ホームや介護施設にはさまざまな種類があり、高齢者や支援が必要な人々が快適な生活を送るためのサポートを提供しています。以下に、代表的な老人ホーム・介護施設の種類について記載いたします。

・特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、高齢者向けの施設で、日常生活の介護や医療サポートが提供されます。一般的には個室やユニットがあり、入居者が安心して生活できるような環境が整備されています。食事やレクリエーションなども提供され、健康管理が行き届いた場所です。

・介護老人保健施設(デイサービス、ショートステイ)
デイサービスは、高齢者が日中の一部を施設で過ごす形態で、日常生活の支援やリハビリテーションが提供されます。ショートステイは一時的な入所を可能にし、主に家族介護者が休息をとるためのサポートを行います。

・グループホーム
グループホームは、小規模な共同生活を営む高齢者や障害者向けの施設です。アットホームな雰囲気で、入居者同士が助け合いながら生活します。介護スタッフがサポートし、個別のニーズに応じたケアが提供されます。

・サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅は、住居スペースが提供され、必要に応じて介護や生活支援サービスを受けることができます。独立した生活を望む高齢者に適しています。

・有料老人ホーム
有料老人ホームは、高齢者が自立して生活できるような住居スペースを提供し、食事や清掃などのサービスが提供されます。入居者が費用を負担し、アメニティや施設の充実度が特徴です。

・介護医療院
高齢者や身体的な障害を抱えた人々が医療的なケアと介護を同時に受けるための施設です。通常、医療機関と介護機能を一体化させ、入居者が健康面と生活全般にわたるサポートを受けられるように設計されています。

老人ホーム・介護施設の市場規模

厚生労働省「介護分野の最近の動向について(R5.5.24)」の介護保険にかかる給付費・事業費と保険料の推移をみると、2006年には6.0兆円だった介護保険の給付費・事業費は、2020年には10.8兆円と1.8倍になっており、今後も増加が見込まれております。

出典:厚生労働省|【資料1】介護分野の最近の動向

老人ホーム・介護施設を取り巻く環境・課題

高齢者人口の増加
世界的に高齢者人口が増加しており、これに伴って老人ホームや介護施設の需要が増しています。これに対応するためには、新たな施設の建設や既存施設の充実が求められています。

介護人材の不足
介護施設や老人ホームでの適切なケアを提供するためには、十分な介護人材が必要です。しかし、介護人材の不足が深刻な問題となっており、適切なケアが提供できるかどうかが懸念されています。

施設の質と選択肢の多様性
高齢者やその家族は、質の高い介護や生活環境を求めています。老人ホームや介護施設の質向上や、様々な選択肢の提供が求められています。

経済的な課題
高齢者ケアは経済的な負担が大きい部分があります。入居者やその家族が負担しやすい料金設定や、国や地域の補助策が必要です。

技術の活用
技術の進化を取り入れた介護サービスの提供が求められています。例えば、健康モニタリングシステムや遠隔医療の導入などが挙げられます。

感染症対策
特に近年では、感染症対策が重要な要素となっています。高齢者は感染症に弱いため、施設内での感染予防策が重要とされています。

個別ニーズの尊重
高齢者は個々の健康状態や要望が異なります。施設はこれらの個別ニーズを尊重し、きめ細かいサービスを提供する必要があります。

地域社会との連携
老人ホームや介護施設は地域社会と連携し、高齢者の地域での生活をサポートする仕組みが求められています。

老人ホーム・介護施設の買収について知っておきたいポイント

老人ホーム・介護施設買収のメリットとデメリット

老人ホーム・介護施設を買収することにはいくつかのメリットとデメリットがあります。以下にそれぞれの要点を解説します。

メリット

既存の顧客ベースと信頼性
買収した介護施設には既に入居者やその家族との関係が築かれており、信頼性が高まります。これにより、新規施設を開設する場合と比べて安定的な収益が期待できます。

運営の効率化
既存の施設を買収することで、運営プロセスや設備の効率を向上させやすくなります。同じブランドや運営スタイルを継続することで、統一感が生まれ、効果的な経営が可能です。

市場進出の迅速性
既存の施設を買収することで、新しい地域や市場に迅速に進出できます。施設の立地や既存の需要に基づいて、市場でのポジショニングが行いやすくなります。

法的手続きの簡略化
既存の施設を買収する場合、新たに建設プロセスを経る必要がなく、関連する法的手続きが簡略化されることがあります。

介護事業の買収理由としてあげられる理由として大きく3つあります。

  • 人材の流動化:スケールメリット、外国人労働者、新卒採用
  • シナジー効果:既存事業とのシナジー
  • 資金調達:大規模化による信用度の向上
デメリット

購入コストとリスク
介護施設を買収する際には、高い買収コストがかかります。また、既存の施設には潜在的な問題や課題がある可能性があり、それらを解決することがリスクとなります。

ブランドの変更が難しい
既存の施設を買収する場合、施設の歴史やブランドイメージが既に存在しているため、これを変更することが難しい場合があります。新しい経営スタイルやブランドイメージを導入するのが難しい場合、古いイメージが継続的に影響を与える可能性があります。

従業員の変更が難しい
既存のスタッフや従業員との調整が難しいことがあります。異なる運営スタイルや文化の融合が求められ、これが成功するかどうかは挑戦的な要素となります。

施設の状態や老朽化
買収先の施設が老朽化していたり、設備の更新が必要な場合があります。これにより追加の投資が必要になり、収益性への影響が出る可能性があります。

老人ホーム・介護施設買収の手続きと流れ

老人ホーム・介護施設の買収は複雑なプロセスであり、慎重な計画と適切な法的手続きが求められます。

1.戦略的計画
買収の初めには、戦略的な計画が必要です。買収の目的やビジョンを明確にし、買収先の施設が組織全体にどのような価値をもたらすかを評価します。

2.TOP面談・条件交渉
譲渡する側の企業の経営者と譲受する側の企業の経営者が実際に会って、話をしていくのが次のプロセスになります。アドバイザーも同席し、双方の経営陣と円滑なコミュニケーションを取りながら交渉が合意に近づくように支援します。TOP面談と呼ばれるプロセスでは、双方の企業や経営者の人となりの理解を中心としたコミュニケーションが行われ、TOP面談を経て問題がなかった候補先と条件を交渉していくのが一般的な流れになります。

3.基本合意書の締結
双方の合意がまとまったら、まずは基本合意(契約)書の締結を行います。この段階では、事業の譲渡・譲受に関しての法的拘束力はありませんが、事業承継の基本方針や相手先の選定が固まったという意味で合意書が作成され、次の段階へと進行していきます。

4.デューデリジェンス
買収する施設のデューデリジェンスが行われます。これには財務面、法的な問題、運営の詳細な確認が含まれます。過去の業績、契約、法的リスクなどを検証し、将来のリスクを評価します。

5.契約交渉
デューデリジェンスの結果を踏まえて、買収契約が交渉されます。契約には価格、条件、クロージングのタイミング、法的な保護条項などが含まれます。

6.最終契約締結
合意書の内容が確定したら、最終契約が締結されます。契約には細かい条件や取引の詳細が明記されます。

7.資金調達
買収資金の調達が行われます。資金調達は銀行融資、投資家からの調達、自己資金の投入などさまざまな形態が考えられます。

8.規制機関の承認
介護施設の買収は地域や国の規制機関の承認を必要とすることがあります。これには健康規制や営業許可の取得が含まれます。

9.クロージング
最終契約が締結され、規制機関からの承認が得られたら、クロージングが行われます。これは実際の取引の完了を意味し、施設の所有権が正式に譲渡されます。

10.運営の統合
取引が完了したら、買収した施設を既存の事業に統合する計画が進められます。これにはスタッフの統合、業務の調整、ブランドの統一などが含まれます。

これらの手続きは一般的なものであり、具体的なケースによっては手続きが変わることがあります。弁護士や専門家の協力を得ながら進めることが重要です。

老人ホーム・介護施設の買収事例

コロナが始まって約半年ほどした際、調剤薬局が運営していたサービス付き高齢者向け住宅の譲渡相談をいただき案件進捗させることになりました。

対象事業は現状赤字。このまま現法人が運営をしていても今後の黒字化も見込めないという状況でしたが、買手企業様に話を持って行ったところ、新規で立ち上げるよりも資金面や運営面のハードルが低いとご判断いただき、大きな魅力を感じていただくことができました。

買手企業様の当時の状況で、連携がとりやすいエリア・事業形態であったため、譲受後はしっかり黒字転換し若いスタッフの活躍の場としても順調に運営されていらっしゃいます。

当該買手企業様は新たな案件も譲受いただき、CBグループとともに成長を続けていただいています。

老人ホーム・介護施設買収の専門家への相談のメリット

介護施設買収においてM&A(合併・買収)支援会社への相談は、様々なメリットがあります。以下にその主な点をまとめます。

専門的な知識と経験
M&A支援会社は介護施設買収において豊富な専門知識と経験を有しています。市場の動向や法的な側面、財務の評価などに精通しており、クライアントを成功に導くためのベストプラクティスを提供します。

デューデリジェンスの実施
M&A支援会社はデューデリジェンスの実施をサポートし、買収先の施設に潜在的なリスクや機会があるかを明らかにします。これによりクライアントは取引におけるリスクを最小限に抑えることができます。

優れたネットワークとリソース
M&A支援会社は広範なネットワークやリソースを有しています。これにより、最適な取引先の発見や、資金調達のサポート、法的なアドバイスなどを提供することができます。

戦略的なアドバイス
M&A支援会社はクライアントのビジョンや戦略に基づいて、最適な買収戦略を提案します。適切な戦略の策定は、買収後の成功に直結します。

交渉力の向上
M&A支援会社は交渉においてクライアントを代表し、最良の条件を導き出すことに熟練しています。価格交渉や契約条件の調整において、経験豊富な専門家が効果的に交渉します。

スムーズな取引プロセス
M&A支援会社は取引プロセス全体を効率的かつスムーズに進行させる役割を果たします。調整や手続きのハンドリングを専門的に行い、問題が発生した場合には迅速に対処します。

リスクマネジメント
M&A支援会社はリスクマネジメントの観点からクライアントをサポートします。契約や法的な要件を的確に処理し、リスクを最小化する戦略を提供します。

継続的なサポート
取引が完了した後も、M&A支援会社はクライアントに対して継続的なサポートを提供します。統合プロセスや業務の最適化に関するアドバイスを通じて、成功裡な経営を支えます。

これらのメリットにより、M&A支援会社の専門知識と経験は、介護施設買収においてクライアントにとって非常に価値のあるものとなります。

CBパートナーズの老人ホーム・介護施設の買収支援サービス

株式会社CBパートナーズは、株式会社CBホールディングス(旧;株式会社キャリアブレイン)の経営支援情報室として医療・介護・福祉業界に特化した承継問題の解決に取り組んでから10年以上の実績とノウハウがあります。老人ホーム・介護施設の買収・拡大をお考えの際は、ぜひCBパートナーズへお気軽にご相談ください。私たちは貴社のビジョンや目標に共感し、最適な戦略とアプローチを提供し、貴社の成功を全力でサポートいたします。

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