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<インタビュー>「安心して暮らせる環境」作りへの大きな一歩。利用者様の住居・暮らしを守るため、事業承継を決意

株式会社協和

2021年3月、株式会社協和(以下 協和様)・代表取締役の土井 義仁 様は、ご自身で開業されたサービス付き高齢者向け住宅を、株式会社ソワン(以下 ソワン様)に事業譲渡されました。

調剤薬局事業を主力事業とする協和様。地域の患者様にとって、よりよい医療体制の構築を目指し、約7年前、介護業界に初参入されました。一方、初の介護事業運営に加え、新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響も大きく、継続した事業運営が困難になりました。そこで、利用者様の「安心して暮らせる環境」を守るため、ソワン様への事業承継を決意。協和様が介護業界初参入にかけた想いや、譲渡を決断された経緯について、土井 義仁 様にお話を伺いました。

譲受企業

本社所在地

和歌山県

業態

住宅型有料老人ホーム、ヘルパーステーション、サービス付き高齢者向け住宅、ケアプランセンター、訪問看護ステーション、放課後等デイサービス、調剤薬局

譲受後の状況

既存事業所とも連携しながら運営

譲渡企業

本社所在地

大阪府

業態

調剤薬局

譲渡理由

資金繰りの問題も踏まえ、今後も継続的に同社で運営することが難しいと判断し、譲渡を決意営

ストラクチャ

事業譲渡

調剤薬局事業を通じて得られたご縁を機に介護業界に参入

―サービス付き高齢者向け住宅を開設したきっかけを教えてください

みのり薬局(本店:大阪府泉南郡熊取町)開局後、2店舗目は、医療モールでの開局を目指していました。昨今の診療報酬改定では、在宅強化の姿勢が求められるなか、在宅業務に興味はありましたし、同時に、個人宅でも施設でもないサービス付き高齢者向け住宅の運営にも興味がありました。そんな時、普段からお世話になっていた福祉事業所から、地域連携をより深めていくためにも、サービス付き高齢者向け住宅事業を勧められたことが開設のきっかけです。1階に医療モールを展開し、2階に利用者様の住まいを開設することで、地域の患者様にとって利便性が高い医療体制の構築を実現できると考え、開設を決意しました。まとまった広い土地があること、国から補助金が出ること、さらに医師の採用が決まっていたことも、開設を決意するにあたって重要なポイントでしたね。

利用者様の生活を守るため、事業承継を決意

―目指した姿の実現から一転、譲渡に踏み切られた理由を教えてください

譲渡を検討し始めた大きな理由は、事業として黒字化を見込むことが難しかったなかで、利用者様への食事提供を委託していた外部業者からも撤退の声があがったことです。
介護業界に初参入した当社は、サービス付き高齢者向け住宅の経営ノウハウを十分に持ち合わせておらず、売上の大半は利用者様からいただく賃料が占めていました。そんななか、昨今は、自然災害の増加や新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響も大きく、それぞれの対策・対応には費用も労力も必要でした。その結果、事業として黒字化を見込むことが難しくなり、このまま当社で運営を続けることは困難だと判断しました。また、食事提供の委託先から、採算がとれないことを理由に撤退の声もあがり、譲渡を決意しました。

―廃業ではなく、事業承継を選択された理由は何ですか?

利用者様がこれまで過ごされてきた住居・暮らしをこれからも守りたいという想いから、事業承継を選択しました。また、本サービス付き高齢者向け住宅は補助金事業なので、10年間は事業を継続する必要がありました。当社の運営期間は約7年。そのため、少なくとも残り約3年、事業を継続してくださる先を探す必要があったことも、事業承継を選択した理由の一つです。

譲受先決断のポイントは「長期的に運営していく意向と能力があるか」ということ

―譲受先を検討するうえで重視したポイントを教えてください

事業として長期的に運営をしていく意向があるかという点と、その能力があるかという点を重視していました。その点、ソワン様は、既にサービス付き高齢者向け住宅の運営をされていたので、安心してお任せできると感じました。また、スタッフの皆さんが様々な場面において柔軟に、かつ臨機応変にご対応いただいている様子が非常に印象的でした。若い力が活躍している法人だったので、活気があったことも好印象でしたね。

運営会社と同時に変化する方針。各環境の変化については誠意を持った説明と工夫が必要

―譲渡を進める過程で苦労した点はありましたか?

利用者様や福祉事業所、既存スタッフに説明したうえでご理解いただくまでには、個別対応が必要な場面もあり苦労しました。特に既存スタッフは、見守りからケアへと業務内容が180度変わります。そのため、実際に既存スタッフからは「自信がない」といった声もあがりました。見守り業務を前提に当社に入社しているため、運営会社とともに業務がケアに変わるとなると不安にもなりますよね。運営会社が変わるということは、同時に方針も変わるということ。環境が変わることについては、関係各所にきちんと、誠意を持って説明の機会を設けました。

事業承継により実現した、利用者様の「安心して暮らせる環境」作り

―事業承継して良かったことを教えてください

利用者様がこれまで以上に安心して暮らすことができる、そんなサービス付き高齢者向け住宅へと環境が変わっていくことを間近で見ることができて嬉しかったです。当社が運営していた当時は、イレギュラーな事態への対策・対応が十分にできていませんでした。そのため、ソワン様に運営会社が変わり、日々の業務が良い方向へと変わり、利用者様の安心につながっていくことが非常に嬉しく思いました。また、当社の主力事業である調剤薬局事業に専念できることも結果的に良かったです。

―さいごに、CBグループに一言お願いします

CBグループには、新卒薬学生の採用やパンフレット・ホームページの制作等、本事業承継についてご相談する以前からお世話になっていました。いつも当社のことを気にかけ、まさに「寄り添ってくださっている」という印象を持っていました。譲渡に向けて準備を進めていくなか、話がまとまらないかもしれないというタイミングもありました。そんな時、担当アドバイザーの方が根気強く最後まで、当社がかかえる課題にともに向き合い、最後まで成し遂げてくれました。各アドバイザーの皆さんは非常にお話しやすく、何かあればすぐに相談できる、そんな親近感や安心感がありましたね。

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