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M&Aによる介護事業拡大・後編 ~みんな幸せになれる方策があった~

工藤建設株式会社

2019年3月に東証二部上場の工藤建設株式会社様(以下、工藤建設)は、介護付き有料老人ホーム6施設を運営していた株式会社ロケアホームをM&Aで取得しました。本記事後編では、工藤建設の介護事業部長も務める藤井研児取締役執行役員に、M&Aを利用した事業拡大の勘所を伺いました。

譲受企業

エリア

東京都、神奈川県

業態

総合建設業(建築、土木等建設工事の請負)、建物総合管理業、不動産業、介護事業
(東証二部上場)

譲受後の状況

工藤建設株式会社の介護事業部門の中核として運営

譲渡企業

エリア

東京都、神奈川県

業態

介護付き有料老人ホーム、サービス付高齢者住宅、訪問介護

譲渡理由

対象事業の発展を考え、よりシナジーを生み出せる買手企業への譲渡を決意

ストラクチャ

事業譲渡

■介護事業とM&Aの良好な関係性

―工藤建設様は、神奈川・東京を中心とした地域密着型の企業として、総合建設業、建物総合管理業、不動産業、そして介護事業を営まれています。今回、介護事業のさらなる拡大を図るM&AをCBパートナーズがお手伝いさせていただきましたが、介護事業とM&Aの関係性についてはどうお考えですか?

介護事業とM&Aは非常に相性が良いですね。建設会社としては自己開発物件を開設していくのが本筋なのかもしれませんが、認可の関係で非常に時間がかかってしまいます。そしてメリットの高い施設のドミナント戦略(前編参照)を進めるうえでも、M&Aは非常に有効な手段だと考えています。

―今まで複数のM&A案件をこなしてこられたと思いますが、介護事業のM&Aで気をつけるべきポイントを教えていただけますか?

買い主としては、まず計画をしっかりと立てることです。場当たり的な案件に手を出すのは避けなければなりません。当社は計画外の場所では、いくら施設が良くてもやりませんでしたし、これまで順調に介護事業の拡大が実現しているのは、この考え方が間違っていないからだと思っています。

―施設を見る時に、大切にしていることはありますか?

たとえ計画のエリアにある物件で、妥当な規模や金額であったとしても、「自分で住みたい」と思えないものには絶対に手を出してはならないと思います。古い設備の改修には数千万円が必要となりますから、それだけで資金も時間も無駄になってしまいます。当社の介護事業は、かつて当社で家を建ててくださったオーナーの方々への恩返しで、要介護状態になられた後に住んでいただきたいという考えで始めたものです。自分で住みたいかどうかはとても大切なのです。

―今回の案件で施設を見られた際の印象はいかがでしたか?

比較的立地が良好で、稼働率も90%程度で、印象は良かったですね。実際に現場に行くと、働いている従業員の方々も一生懸命に感じられましたし、ここなら上手く行くという自信が持てました。施設のマネジメントやオペレーションに関わる方が誠実な人達で、安心感がありましたね。これらの点も、施設を見極める際の大きなポイントになると思います。

 

■現場のみんなが幸せになれる方法があった

―M&Aを行った後に、従業員や利用者と会うことも大事ですね。

その通りです。当社がM&Aを実行した場合、運営を始める際には私たちが従業員全員に会って、お客様とそのご家族とも話をします。また当社における介護事業のM&Aは、全従業員の雇用を継続して引き継ぐことが基本です。こういったケアを進めることで、運営が切り替わったことを理由に離れていく従業員やお客様はほとんどいません。

―M&Aの後、現場のマネジメントで変わったことはありましたか?

もともとマネジメントを担当していた者がそのまま残り、現場の指揮系統も変わりませんから、現在のところは非常に順調に進んでいます。また、M&A以前はこれらの施設の従業員にボーナスが出ていなかったと聞いていましたし、当初の計画では1年間は同等の条件で給与を引き受けるということだったのですが、施設のドミナント効果が発揮されて相乗効果が出ました。その結果、収益にやや上積みができ、予定外のボーナスを支給することができました。

―サービスの変更はあったのですか?

基本的には変えていないのですが、当社の既存の施設がそうであるように、M&Aで得たすべての施設にもリハビリテーションを担当する理学療法士を配置しました。お客様のご家族にも喜んでいただけて、入居数も増えました。

―買い手によるバリューアップですね。

すべての案件でこのような結果が出るとは限りませんが、現場のモチベーションも上がっていると聞きます。働いている者が豊かにならないと、お客様の豊かさなんて考えられませんよね。収益が上がったことで従業員がお客様に向かう気持ちも上がる。その結果はお客様にもきっと幸せなことになるだろうと思うのです。施設の売り手も買い手も、経営者も従業員もお客様もみんな幸せになる、すごく良いM&Aだったと言えます。

 

■介護事業に最も大切なものは「愛」

―異業種から介護事業に参入したいという意向が多くあります。その際、経営層として大事な視点は何でしょうか?

「愛」ですね。企業ですから、結果的には利益を出さなければいけないのですけれども、マンションでも戸建てでも施設であっても、住まいとしてお客様に提供する限りは、幸せになって喜んでいただかなければ意味がないと思います。お客様が望むものを提供して幸せを感じていただくには「愛」が必要です。

―それは介護施設でも同じですね?

そうですね。介護施設で働く従業員は、その仕事をすると決めた時点で「愛」に満ちています。お年寄りの手助けをしたり、最後の看取りまでやってあげたいと思ったりしているのです。会社の事業は「愛」だけでは成り立たないのですが、従業員たちの「愛」を事業につなげてあげること。すなわちマネジメント側で働いている方々の職場環境を整えて、暮らしている人たちの住環境を整えることを考えないと、いくらお金だけを投下しても意味がないですよね。

―M&Aをひと言で例えると何だと思いますか?

結婚です。自分にないものを受け入れることが大事なところが同じだと思います。欲しいもの、好きなものを受け入れるのではなくて、自分にないものを受け入れるという意味では、非常に有用な手段だと思います。そこにはもちろんいくつかの条件がありますけれども、後は努力でなんとかなるものです。M&Aも結婚も、お互いに努力すれば上手く行きます。

―M&Aによる施設取得によって、社内的に介護事業部のプレゼンスが大きくなりましたか?

もともとある程度の規模で展開していましたので、あまり変わらないと思っています。ただ介護事業部でM&Aを実行して結果が出たので、建物管理事業部でもやろうかという機運は高まっています。事業計画の中にも、より積極的に推進していくことが盛り込まれました。

―今後、M&Aに対する需要は高まるとお考えですか?

そうですね、昨今、東京オリンピック・パラリンピックの影響で、施設の建設コストが跳ね上がり、当面はこの状況が続くと見込まれています。そのため既存の施設、まだ建設コストが安かった頃に設定されたキャッシュフローで運営されている施設は、比較的家賃が安いというメリットがあります。施設を新築しようと思うとどうしても建設コストが高くなりますので家賃も高くなります。その一方で介護保険給付費は変わっていませんので、競争力の点から見ても、介護事業を拡大しようと考えると、M&Aは非常に有用な手段だと言えるでしょう。

―介護事業拡大の具体的な目標はありますか?

現在、介護付き有料老人ホームやグループホームには総量規制がかかっていて、認可が非常に下りにくい状態が続いています。そのため現実的には、M&Aで拡大を図ることが必要です。当社はいま900床ほどの施設を展開していますが、近い将来に1,000床という目標があります。それを達成するためにはM&Aによる事業拡大が欠かせないと考えています。

―最後に、CBパートナーズで良かったなと思う点をお聞かせください。

当社が望んでいたものを、タイムリーに情報提供してくれたということに尽きます。営業に関しては少しドライな気もしますが、ごりごりと押してくるよりも好感が持てます。僕が「桃が食べたい」と言っているのに、イチゴだとかリンゴを持って来られても困るだけですからね。こちらの意図をうまくつかんでいただきました。

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